JETROのパリのファッション関連の展示会への次のシーズン(2014春夏)の支援の対象が、9月末開催のプルミエール・クラスとパリ・シュール・モードに決まったとの知らせが入ってきましたので、だいぶ時間がたってしまいましたが、3月の展示会(=サロン)の様子をお伝えしたいと思います。
年に2回3月と10月(あるいは9月末)のパリ・コレクションの時期に開かれるクリエーターのサロンは大小合わせると20近くになりますが、その中でもチュイルリー公園にはられたテントの中で行われる小物のプルミエール・クラスと服のパリ・シュール・モードは、ほとんどのバイヤーが足を運ぶ、重要なサロンです。
1990年に創設されたパリ・シュール・モードは、2009年10月展からは、運営がWHO’S NEXT(=WSNデベロップメント)に移り、会場のつくりも明るくポップに一新され、同じ傘の下で行われる小物のプルミエール・クラスと一続きのクリエーティブなサロンとなっています。 2011年には、同時期に開かれていた小物のTHE BOX展も、アトモスフェール展も、WSNデベロップメントの運営となり、チュイルリー近くの会場で開催されています。アトモスフェールは、テントからはじき出されたという感じが強いですが…
と、パリのサロンは巨大化と激動の中にあると言えますが、パリ・シュール・モードの運営の責任者ソフィ・ギュイヨは、パリのクリエーター・サロンの創始者とも言えるミュリエル・ギュイヨの娘で、母親と同じようにクリエーターの『お母さん』をしているので、パリ・シュールは「クリエーターを育てよう!」という昔の雰囲気を取り戻しつつあるような気がします。
主催者のWSNデベロップメントの発表によると、同一のチケットで入場できるパリ・シュール・モードおよびプルミエール・クラスへの2013年3月展の入場者数は16.218人(60%:海外 40%:フランス国内)、2012年に較べて4%減。フランス国内(-5%)および近隣のイタリア(-11%)、スペイン(-12%)、ドイツ(-7%)等からの来場者減を、日本をはじめ韓国、中国等、アジアからの来場者(+7%:アジア)が補う勢いとのこと。アメリカ人の来場者も36%減(590人)と大幅に減らしています。たしかにアメリカ人少なかったですね。
同時期に行われるサロンの中で、もう一つ注目を集めているのがパリの有名品揃え店エクレルールのオーナーが運営するトラノイ。会場は3つあり、バイヤーの評価が確立している比較的古くからの出展者が集まるパレ・ド・ラ・ブルス、若手の出展者の多いカルーゼル・ド・ルーブル、クチュール系のブランドを集めたモンテーニュと、テイストが分かれています。3会場あわせると、出展者数は400を越え、巨大化し、以前の尖がった雰囲気が薄まり、カルーゼル会場は特に玉石混交という印象です。
トラノイは、今シーズン 「バイヤーの数がとても少ない」と嘆く出展者が多かったのですが、入場者数を発表していないので、実際に減少していたのかどうかは確認できません。私の印象としても、いつもより静かだった気はしますが。
<パレ・ド・ラ・ブルスの入り口のディスプレイ>
<カルーゼル・ド・ルーブルの入り口と会場の中>
前回から、オーステルリッツ河岸で開催しているCapsuleは、どちらかというとカジュアルなブランドを集め、独特の雰囲気を作り出しています。大きな窓からセーヌが見え、トレンドの北欧の風を感じさせるディスプレイなどもあり、居心地はとても良いのですが、中心地から遠いので、訪問者の数がとても少ないのが、残念です。
ちょうど、今は申し込みの時期で、どのサロンに出展しようか迷っている方もいらっしゃると思いますが、日本とは違うマーケットのニーズをつかみ、コレクションの内容を微調整していくのに、少なくとも2年はかかりますから、その覚悟をしっかり持って、出ていって頂きたいと願っています。
2013年4月30日
信州の桜の旅の続きです。
午後は、北杜市より少し標高の高い富士見町のしだれ桜を見て回りました。
高森観音堂の桜は5分咲き。
樹齢250年と説明の看板には書かれていましたが、ボランティアのオジサンとお話ししたら、「70歳になる近所のジイサマが若い時にも、樹齢250年と言われていたというから、本当は300年くらいだなあ」とのこと。茅葺の屋根に桜がマッチして、絶好のフォトスポットで、三脚を立てて写真撮影している人が何人かいました。
このしだれ桜の苗を分けて下さるというので、神様へのお賽銭を少しはずみ、頂いてきました。
桜がしだれるのは突然変異で、もしかしたら、しだれないかもしれないと言われ、なんとなく枝が下を向いているような苗を選んできました。10年位たてば、そこそこの大きさの木になって、花をつけるようですが、その頃にはこちらの腰が「しだれて」、オバアサンになっているかもしれません…
富士見に入ると、突然『諏訪文化圏』となり、観音堂の脇には御柱がたっていました。
山梨から諏訪へ入ると、文化が違い、迎えて下さる地元の方の雰囲気も違っていて、興味深いものがあります。
2013年4月25日
今週末は冬の寒さですが、先週はピッカピカに晴れたお花見日和。信州にお花見に行ってきました。今年は信州も花が咲くのが早く、散り始めのところもありましたが、山と桜と春の味を堪能!
花見旅は中央高速から始め、まず北杜の桜を見て回りました。
雪をかぶった富士山と、南アルプス、八ヶ岳を全部一緒に見るという幸運に恵まれ、「エッ、あそこに山があったんだ」と、これまで見たことのない景色の出現に感動しました。
須玉インターで高速を降り、旧津金学校へ。
ここには明治、大正、昭和三代の校舎が並んでいます。
明治8年(1875年)に建てられた洋式の校舎。建設費用の1600円ほどのうち約900円は近隣の住民からの寄付だったとのこと。松本の開智学校、佐久の中込学校を見た時にも思いましたが、日本人(特に山に囲まれた山梨や長野地方)は教育熱心ですね。この「学ぼう」という熱意が日本を経済大国にしたのだということを、近頃、忘れかけている気がします…
校舎に入り、2階のテラスから見た桜と南アルプス。
ここは桜が満開でした。
次は、谷戸城跡
平安末期に甲斐源氏の祖がここにお城を建てた跡ですが、富士山と八ヶ岳と南アルプスが一望できる、素晴らしい立地でした。
桜の向こうに八ヶ岳です。
反対側に富士山と甲斐駒ケ岳が見えたのですが、遠かったので写真にはうまくうつりませんでした。
2013年4月21日
ようやく春らしくなってきました。
週末に、春の嵐が来る前に草むしりでもしようかと花の咲き始めた庭に出て、紫の小さなタイムの花の上の山茶花の木を見上げたら、なんと! 大きなハチの巣があるではないですか!
冬になっても葉が落ちないので、これまで全く気がつきませんでした。ぶんぶんハチが飛んでいたということもなかったし。
すぐにインターネットで調べたら、業者に処分を頼むと1万円以上かかるとのこと。ご近所情報によると、横浜では行政は業者を紹介してくれるだけだと…
とにかく、業者に頼む場合も、邪魔になる枝は切っておかないといけないので、インターネット情報をもとに完全武装して、まわりの枝を落とし始めました。
アップにすると、こんな感じ。
人の頭と較べると大きさが良く分かります。
ガリガリと鋸の音がしても、枝が揺れても、ウンともスンとも言わないので、『空家』なのではないかということになり、思い切って、巣がはりついている枝ごと落としました。
幸運にも、引っ越しした後だったのですね。
しかし、この巣は、いつからあったのでしょうか???
皆さん、庭の木は、時々見上げてチェックした方が良いです。
2013年4月8日